第70話 プクプクバルーン!!
~前回のあらすじ~
のり太達の元に向かおうとしたトラエモンだったが、大会の主催者(覇王)の手下の1人、Mr.Hに阻まれてしまった!!
ーゴール手前10mー
トラエモン:お前、この大会の主催者の手下と言ったよな?なら知っているはずだ。こんな命懸けの大会を開くお前達の目的は何だ!?答えろ!!
Mr H:さっきも言ったはずだ。何も答える必要はない。
トラエモン:く、やはり何を言っても無駄か・・・。
Mr H:お前は私と戦いされすればいいのだ。なに、安心しろ。私はお前の命を奪う気などサラサラない。
トラエモン:なに?どういうことだ?
Mr H:生きたまま連れて帰れと、覇王様に命令されているのでね・・・。
トラエモン:(ますます分からねえ。覇王の目的は俺なのか!?)
Mr H:では、始めようか!!本気でかかってくるがいい!!
スメ夫:トラエモン、大丈夫なの!?
トラエモン:心配するな。俺が負けるわけねえだろ。お前は近くの茂みで身を潜めてるんだ。
トラエモンは、小さな声でスメオに囁いた。
トラエモン:(いいか、俺が奴を引きつけている間に、隙を見てゴールしろ。)
スメ夫:(わ、わかった。)
スメ夫は、茂みの中に隠れた。
トラエモン:俺の仲間を助けに行く為にも、この勝負、速攻で決着をつけてやる!!
Mr H:クックック。そんなに置いてきた仲間が心配か?だが安心しろ。お前の仲間には退屈な思いをしないよう、私同様、覇王様の手下が相手をしている頃だろう。
トラエモン:なんだと!?覇王の手下はお前一人だけじゃないのか!?
Mr H:当然だ。覇王様の手下は私の部下は「Mr. H・E・A・D」の4人が存在する。お前の仲間の元に向かったのは「Mr.E」だ。
トラエモン:(H・E・A・D。全部繋ぎ合わせたら「HEAD=頭」になるが、何の意味がある!?)
Mr H:お前には秘密道具があるから、私と対等に戦えるかもしれない。だが、お前の仲間達はただの人間。さて、果たして無事に生き残れるかな?ハッハッハッハッハッハッハ!!
トラエモン:(のり太・・・みんな・・・!!)
その頃、のり太・シャイアン・しずか・ムネチ仮面の4人は、森の中をさまよっていた。
シャイアン:ちくしょー!!ここどこだよ!!ただえさえビリなのに、こんなとこで迷っている暇なんてねーよ!!
のり太:落ち着いてよ!!とにかく早くこの森から抜け出す方法を考えるんだ!!
シャイアン:それが分からないから苦労してんだろーが!!
ムネチ仮面:よーし!!じゃあ僕の特殊能力で、この森から脱出してやるよーん!!
しずか:特殊能力!?ていうか、そんなものがあるならもっと早く言いなさいよ!!
ムネチ仮面:特殊能力発動!!「プクプクバルーン」!!
するとムネチ仮面の体が突然膨らみ、ムネチ仮面の体が宙に浮いた。
のり太:ええー!?体が浮いてる!!どうなってんのコレ!?
ムネチ仮面:僕は体内の脂肪を,水素に変換することができるんだよーん!!
しずか:なるほど,水素は空気より軽いから,浮かんでいるのね・・・。
シャイアン:お前人間じゃないだろ!?
ムネチ仮面:これで空から森を脱出できるよーん!!さあみんな、僕の背中に乗るんだよーん!!
シャイアン:げっ!!お前の背中なんかに乗りたくないんだけど!!
しずか:でも、背に腹はかえられないわ!!早く乗りましょ!!
のり太:「背に腹はかえられない」ってどういう意味?
しずか:いいから乗りなさい!!
しかし、のり太達がムネチ仮面の背中に乗ろうすると、すぐに落下してしまう。
ムネチ仮面:みんな、何やってるんだよーん!?グズグズしている暇なんてないよーん!!
シャイアン:お前の体が脂肪でツルツルしてるから滑って乗れないんだよ!!
ムネチ仮面:ええー!!まじかよーん!?
しずか:仕方ないわ。ムネチ仮面!あなた1人でも先に行って!!
ムネチ仮面:え!?でも、みんなはどうするんだよーん!?
しずか:私達は必ず後から行くから!!今は1人でも多くゴールするのが先よ!!
ムネチ仮面:わ、わかったよーん!!
ムネチ仮面はそのまま上昇していった。
のり太:さて。これで残ったのは僕ら3人だけか。これからどうしようか・・・。
その様子を、影から見つめる1人の男がいた。
Mr E:見ーつけた。あいつらが僕の獲物か。クックックック・・・!!
のり太達に忍び寄る、怪しい影・・・!!第71話に続く。